この記事では、ペルソナ設計方法について解説して行きます。
マーケティングや商品戦略をする上で、よく使われる「ペルソナ」。ペルソナを活用したマーケティング手法を用いて、大手企業が成功した事例やインターネット上でも重要視されつつります。
そんなペルソナ設計は、非常に繊細で曖昧に決めてしまうとマーケティングに役に立たずに、かえって足枷になることも。
今回はペルソナを正しく設計する方法について詳しく解説していきます。
目次
マーケティングのペルソナとは?
ペルソナとは、提供する商品やサービスを使うであろう最も使うであろうユーザーを人物モデルとして落とし込むことを言います。
実在する人のような形で、人物モデルを人格化まで作りこみ、趣味や価値観・利用している情報メディアなどまで設定して行きます。
この人物モデルに対して、「欲しいと思える商品企画」「キャッチコピー作成」「ウェブサイト制作」「マーケティング案の決定」などを行うことで最適な商品企画・マーケティングを行うことを可能とします。
マーケティングをする上で、必須の項目になりつつある手法の一つです。
ペルソナの意味や活用法を知りたい人は、以下の記事にて解説しています。
ペルソナを設計する目的を考える
ペルソナを設計する目的の中で重要視すべきは以下の3つです。
- 多様化している市場のニーズを理解する
- 意思決定を容易にする
- 思考パターンを探り、マーケティングをする
1.多様化している市場のニーズを理解する
ITテクノロジーの発達により、新たな市場が誕生し、「働き方」「ライフスタイル」「興味・関心」なども変わりつつあります。
どんなニーズが市場に存在しているのかを理解することによって、市場が求めているものをサービス設計に取り込んでいくことで必要とされているサービスを作り出すことができます。
また、PR・マーケティングの場でもユーザーストーリーを考えてマーケティングを可能とします。
2.意思決定を容易にする
マーケティングに関わっているプロジェクトメンバーや外部の委託先・オペレーションメンバーなどの顧客イメージをすり合わせていくことで意思決定が容易になります。
担当者間の個人的な意見を抜きにして、「このユーザー(ペルソナ)だったらこのサービスを求めている」「どういった行動を取る」という軸をもとにマーケティング案を決めることができるので意思決定が容易になります。
3.思考パターンを探り、マーケティングをする
顧客が利用している「SNS」や情報入手の方法は、「検索エンジン・SNS・ニュースアプリ・テレビ・新聞」はどれなのか?興味・関心を持っているものはなんなのか?
詳細な情報を集めて、顧客がどのような思考を持っているかを理解することで最適なマーケティングをすることができます。
訴求させるキャッチコピーやサービス・商品の作り方にすら影響を与えます。
ペルソナ設計のためのフレームワークを知る
僕は法人のコンサル案件などでよく利用しているペルソナ設計は、定量的データと定性的データに分けて作り上げて行きます。
性別・年齢・居住地
職業・職種・年収
最終学歴 etc…
価値観
生活パターン(起床・通勤・勤務・就寝など)
趣味・休日の過ごし方
家族構成・恋人の有無
人生の目標・求めていること
利用SNS etc…
ペルソナ作りの注意点
ペルソナを作る上で、以下の3つのことは注意するようにしましょう。
- 都合の良い理想像をペルソナとして設計しないこと
- プロジェクトメンバーが想像できるリアルな人物モデルを作る
- なんとなくの根拠でペルソナを作らないこと
ペルソナを細かなデータから設定しないと役立たないだけなので、気をつけましょう。
ペルソナの例
ペルソナを作っていくときは、ターゲットも決めて行きます。ターゲットは大まかなユーザー層のことです。
20代〜30代/女性/独身/旅行好き
ペルソナよりもざっくりとしたデータをターゲットと言いますペルソナとターゲットの違いは以下でまとめています。
山田花子
25歳・女性・都内在住
会社員・営業職・年収360万円
一人暮らし
通勤時間は30分程度で、ニュースアプリで情報収集。
よく利用するのはInstagramで旅行が好き
休日は、おしゃれなカフェやショッピングに行く。
友達とはLINEでやりとりすることが多い
最近は貯金をして、海外旅行に行くのが目標。
ざっくりこんな感じに定量的なデータに加えて、どのようなSNSを利用しているのか。休日の過ごし方や趣味などを洗い出しておくことでマーケティングが容易になります。
提供する商品やサービスによって必要な項目は変化するものなので、必要項目を洗い出してペルソナを作りましょう。
ペルソナ設計のデータ収集方法
ペルソナ設計をする上で、収集するデータはかなり重要です。データ収集の方法は以下のように複数の方法があります。
- ユーザーアンケート
- インターネットのデータを活用
- アクセス解析を活用してデータ分析
- SNSデータを活用する
ユーザーアンケート
インターネット上でアンケートサービスを利用して情報を集めるのは一つの手ですが、すでに既存ユーザーがいるのであればユーザーからアンケートをとりましょう。
かなり正確なデータを取得できるのでなるべく提供するサービスを利用しているユーザーや体験モニターなどから情報を集めてみるのも手です。
インターネットのデータを活用
インターネット上では、数多くのデータを収集することができます。
できるだけ、正確なデータをもとにペルソナを活用するには公開されている調査データが活用しましょう。国が運営しているサイトから調査サイトのデータは参考になるものが多いので活用するのがおすすめです。
アクセス解析を活用してデータ分析
ウェブサイトのアクセス解析ツールであるGoogle Analyticsであれば、実際にサイトに訪れているデータを参照することができます。
以下のようなデータを入手が可能です。
- リファラー(経由先)
- 曜日・時間
- 居住地
- 利用デバイス
それ以外にも数多くのデータを活用できるので、ウェブ集客をするのであれば必須で活用しましょう。
SNSデータを活用する
Instagram・Twitter・FacebookなどSNSのデータを活用するのもありです。
すでに、アカウントを運用しているのであればTwitter Analyticsをみてユーザー属性を確認したり、Instagramでもフォロワーの利用者層をビジネスアカウントであればデータを入手可能です。
ある程度確認項目を決めて、データをまとめていくことでペルソナ設計の有効なデータとなります。
上記のような手段でデータを入手して、まとめてきながらペルソナを作って行きましょう。
最後に:ペルソナ設計→修正の繰り返しで活用しよう。
ペルソナは実際にサービス・商品を利用するであろう顧客を人物モデルにしていきます。
実際に想定していたペルソナと実際の利用ユーザーのズレをなくしていくことで的確なマーケティング活動を行うことができます。
また、サービスの価値提供という意味でもペルソナがあることで「サービスの本質」を考えてビジネスを進めることができます。
ペルソナ設計をしっかりしつつ、修正を繰り返しながらマーケティングに活用してみましょう。